【4月10日 AFP】ボクシング、WBAスーパー・IBF世界ミドル級王座統一戦が9日、さいたまスーパーアリーナ(Saitama Super Arena)で行われ、WBAスーパー王者の村田諒太(Ryota Murata)は9回TKOでIBF王者ゲンナディ・ゴロフキン(Gennady Golovkin、カザフスタン)に敗れた。

 2019年12月以来のファイトに臨んだ36歳の村田は、序盤ゴロフキンを苦しめたが、徐々に主導権を奪い返されて9回に力尽きた。それでも陣営がタオルを投げ込んだことに不満はなく、ゴロフキンの経験と技術に差を感じたと話した。

「ゴロフキン選手はイメージでは強い、無理やりにでも倒してしまうようなイメージだったが、実際にやってみたら強さよりもうまさが光っていた。ブロッキングの隙間に入れてくる技術やボクシングの完成度の高さ、幅の違いをリング上では感じた」

 対するゴロフキンは、激しいファイトでどの回も「接戦だった」が、内容への満足感を示し、「村田は強く堅い選手で、スタミナも豊富にあり、粘り強かった。それでも、ある段階で相手を消耗させ、適切な距離感をつかめた」とコメントした。

 40歳になったゴロフキンは、これで戦績42勝(37KO)1分け1敗。WBAミドル級のベルトを手に入れ、「パウンド・フォー・パウンド」のキングであるカネロ(Canelo)ことサウル・アルバレス(Saul Alvarez、メキシコ)との3戦目にまた一歩近づいた。

 過去の2戦では、アルバレスをぎりぎりまで追い詰めているゴロフキンは「もちろん機会がやってくれば常に興味深い」と話しつつ、「しかしカネロは5月に試合があり、簡単なファイトにはならないだろう。だからその結果が出るまで、こちらは待った方がいい」と続けた。(c)AFP/Andrew MCKIRDY