【4月11日 People’s Daily】2022年1月1日未明、広州大朗国際貨運物流基地で、100TEU(1TEUは20フィートコンテナ1個分)の貨物を満載した中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列」がゆっくりと出発した。列車は満洲里(Manzhouli)鉄道口岸(通関地)から出国し、16日後には1万キロ以上離れたボルシノ(Vorsino)駅に到着した。これまでのところ、中欧班列は計4万本以上運行され、73本の運行路線を形成し、欧州23か国の174都市とつながった。物流の配送ネットワークはユーラシア大陸全域をカバーし、国際貿易の安定的な運行を強力に保障している。

 改革開放以来、中国は絶えず対外貿易体制の改革と革新を推進し、貨物貿易は飛躍的な発展を遂げ、貿易構造を継続的に改善し、国際市場の開拓を絶えず進め、経済と社会の発展に重要な貢献をしてきた。

 広州交易会(広交会)、中国国際輸入博覧会(CIIE、輸入博)、中国国際サービス貿易交易会(服貿会、CIFTIS)などの国際経済貿易協力のプラットフォームを構築し、中国は世界の経済貿易協力に積極的に参与し、貿易の自由化、利便化を推進し、貿易規模は次第に新たな飛躍を遂げた。貨物貿易の輸出入総額は1980年の570億元(約1兆1100億円)から2020年の32兆元(約623兆円)以上に至るまで、中国の貿易規模は拡大し続けている。

 2020年、外部情勢が複雑で厳しい状況の中、中国の貨物貿易の輸出入総額は32兆1600億元(約626兆7800億円)に達し、貨物貿易のプラス成長を実現した世界で唯一の主要経済体となり、貨物貿易第1位の大国としての地位がより確かなものとなった。2021年1月から11月にかけて、中国の貨物貿易輸出入総額は前年同期比22%増の35兆3900億元(約689兆7400億円)に達した。このうち、東南アジア諸国連合(ASEAN)、ヨーロッパ連合(EU)、米国など主要貿易パートナーに対する輸出入はいずれも二桁の伸びを維持していた。

「一帯一路(Belt and Road)」の共同建設は世界経済の成長に新たな空間を開き、中国の対外貿易の発展にも新天地を開いた。各地で貿易構造の改善に力を入れ、国際国内要素の段階的な自由流動、資源の効率的な配置、市場の深い融合を促進する。2021年第1四半期から第3四半期までで、中国の「一帯一路」沿線国に対する輸出入は23.4%増加した。 

 ハイテク、高付加価値製品の輸出が強靱(きょうじん)だ。2021年1月から11月にかけて、中国の電気機械製品の輸出額は21.2%増となり、全体の59%を占めた。輸出の内訳は、自動データ処理設備とその部品が12.3%、家電製品が16.3%、自動車(シャーシを含む)が108.4%増加した。

 このほど、新蛋商貿(上海)会社の貨物は越境ECの「1210」(保税在庫)税関方式を通じ、洋山特殊総合保税区で順調に通関し、海運で米国に輸出された。「1210方式の下で、ECプラットフォームは輸出貨物を保税在庫の形で、総合保税区で品ぞろえし、区内に持つ倉庫で選別・包装を完成することができる。低コスト、税金の還付が早く、効率が高いというメリットがある」。新蛋越境運営ディレクターの史志斌(Shi Zhibin)氏は、洋山特殊総合保税区の立地と政策の優位性に注目し、新蛋は越境ECの前置海外倉庫の拠点をここに構えたと述べた。

 商務省の任鴻斌(Ren Hongbin)次官は、中国は対外貿易の新業態、新モデルの発展を非常に重視し、商務省は各地域、各部署と共同で、政策体系を絶えず改善させ、ビジネス環境を向上させ、5年間で10倍近くの越境EC規模を拡大させ、6年間で5倍の市場調達貿易輸出を増やし、2000以上の海外倉庫の設置を推し進めたと述べた。(c)People’s Daily/AFPBB News