【4月7日 AFP】ドイツのクリスティアン・リントナー(Christian Lindner)財務相は6日、同国が中国との貿易に大きく依存していることに懸念を表明、輸出先を「多角化」する必要があるとの考えを示した。

 リントナー氏は週間紙ツァイト(Die Zeit)のインタビューで「独中の経済関係が強いことを懸念している」とし、「わが国としては輸出先を含め、国際関係を多角化する必要がある」と述べた。

 ロシアのウクライナ侵攻を受け、欧州連合(EU)や米国がロシアに大規模な制裁を科しているのに対し、中国は対ロシア非難を拒んでいることから、欧米と中国との間にあつれきが生じている。

 昨年12月に発足したドイツの中道左派政権は「対話と厳しい姿勢」を使い分けて中国に向き合うと公約。経済を優先していた前政権と異なり、人権重視の方針を打ち出している。

 リントナー氏は「通商面だけでなく、価値観においてもパートナーにしたい国と優先的に取引を行う時が来たのかもしれない」と語った。

 2021年のドイツの対中貿易額は約2450億ユーロ(約33兆円)で、中国は最大の貿易相手国の座を維持している。

 ドイツのIFO経済研究所が先月末に公表した調査結果によると、国内製造業者の46%が、中国が最大の原材料の調達先と回答。一方で「ほぼ2社に1社」は、将来的に中国からの輸入を減らす計画としている。

 ただ専門家は、エネルギー価格の高騰とインフレ高進で経済が深刻な打撃を受ける中、EUとしては、中国に過度の圧力をかけることに慎重になっていると指摘している。(c)AFP