【4月7日 AFP】米IT大手メタ(Meta、旧フェイスブック)がデジタル通貨の導入を検討していると、6日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた。社内では創業者のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)最高経営責任者(CEO)にちなみ、「ザック・バックス(Zuck Bucks)」と呼ばれているという。

 メタは以前にも、暗号資産(仮想通貨)「ディエム(Diem、旧リブラ)」の発行を目指していたが、各国金融当局の強い反発を受け、断念した。しかし、ザッカーバーグ氏はその後も、インターネット上の仮想空間「メタバース」構想では電子商取引(EC)や金融ツールが重要になると語ってきた。

 メタの広報担当者はAFPの取材に対し、「決済・金融サービスの在り方も含め、メタバースの構築に社を挙げて注力している」と述べた。

 FTによると、メタが導入を検討しているデジタル通貨は、テレビゲーム内での取引で使われているようなデジタルトークンも含み、人気コンテンツを投稿するクリエーターやインフルエンサーへの報酬として使われる可能性がある。

 メタは、ターゲティング広告頼みとなっている収益源の多角化を目指している。ターゲティング広告をめぐっては、ユーザーのプライバシーを侵害する可能性が取り沙汰されている。(c)AFP