【4月6日 AFP】ロシアによるウクライナ侵攻を受けて軍備拡大を進めるドイツが、無人攻撃機の初導入を決めたことが6日、関係筋の話により明らかになった。

 関係筋がAFPに語ったところによると、独国防委員会は6日、イスラエル製無人機「ヘロンTP(Heron TP)」に搭載するミサイル140基を1億5260万ユーロ(約207億円)で調達することを承認。ミサイルは2年以内に納入される見通しで、うち60基は訓練に使われ、残る80基は実戦配備される。

 国防省は同委に提出した資料で「ロシアによるウクライナ攻撃により、欧州の安全保障をめぐる状況は本質的に変化した」と調達理由を説明。さらに、「新たな脅威に対応するため、特に無人機ヘロンの武装も含めて、連邦軍の装備を遅延なく更新しなければならない」と強調した。

 ドイツ連邦軍はこれまで、非武装の無人機を偵察目的で配備することしか認められていなかった。2018年に非武装無人機の購入が議会承認されたものの、社会民主党(SPD)の強い反対で武装化計画は凍結されていた。

 しかしロシアのウクライナ侵攻を受け、オラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相は軍備拡大方針を表明。無人攻撃機の購入計画も浮上した。(c)AFP