【4月6日 Xinhua News】中国の王毅(Wang Yi)国務委員兼外交部長は4日、ウクライナのドミトロ・クレバ(Dmytro Kuleba)外相の求めに応じ、同氏と電話会談した。双方はウクライナ情勢について重点的に意見交換した。

 クレバ氏はロシアとウクライナの情勢について説明し、次のように述べた。中国は偉大な国であり、平和共存5原則を提唱、実践し、平和を守る重要で積極的な力となっている。ウクライナは中国の国際的影響力と威望を重視しており、中国との意思疎通を保っていきたいと考えている。中国が引き続き停戦のために重要な役割を果たすことを希望する。

 王毅氏は、ウクライナの政府と各界が在留中国公民の安全な退避を支援するために払った努力に感謝を表明し、次のように強調した。中国の指導者と政府は在外公民一人一人の安否を高く重視している。ウクライナが引き続き積極的かつ有効な措置を取り、自らの意志でウクライナに残ることを決めた少数の中国公民の安全を確保するよう希望する。クレバ外相はこれについて、最大限努力すると表明した。

 王毅氏は次のように述べた。中国のウクライナ問題に対する基本的態度は和平交渉の促進である。習近平(しゅう・きんぺい)主席はこれまで何度も中国の立場と主張を全面的に説明してきた。これはわれわれが現在の試練に対応する重要なよりどころとなる。平和を擁護し、戦争に反対することは中国の歴史文化の伝統であり、われわれの一貫した外交政策でもある。ウクライナ問題で中国は地政学的な私利を求めない。対岸の火事とする意識はないが、火に油を注ぐこともしない。われわれが真に期待する目標はただ一つで、それは平和だ。中国はロシアとウクライナの和平交渉を歓迎する。困難が増え、意見の相違が大きくなっても、停戦、和平がまとまるまで、和平交渉の大きな方向を堅持しなければならない。

 また次のようにも述べた。戦いはいずれ終わるが、重要なのは苦難の後にいかにして教訓をくみ取り、欧州の恒久的安全保障を守るかだ。中国は安全保障不可分の原則に基づき、対等な対話を通じ、均衡的、効果的で持続可能な本当の意味での欧州安全保障の枠組みを築かなければならないと考えている。中国は客観的で公正な立場を堅持し、引き続き自らの方法で、建設的役割を果たしていきたい。ウクライナには自国人民の根本的利益にかなった選択を自主的に行う十分な知恵があると信じている。

 クレバ氏は中国の見方に賛同し、ウクライナに対する中国の人道援助に感謝を表明。次のように表明した。ウクライナはロシアとの和平交渉で恒久的な解決策を探し出すべく今も尽力している。ウクライナは欧州の扉となることを願っている。王毅氏は次のように述べた。この扉が欧州の平和に通じ、ウクライナの発展に通じ、中国と欧州の協力に通じることを希望する。(c)Xinhua News/AFPBB News