【4月5日 AFP】ウクライナのリビウ(Lviv)のある建物の一室で、ドローン愛好家たちが前線に送るために攻撃用ドローンを組み立てている。人目を引かないよう、窓には目隠しがされている。

 いろいろな物が散乱する作業台の上には、プラスチックのプロペラの束や小さいねじの袋の間にドローンのX字型フレームが置かれている。

 このドローンはじきに、ワイン瓶ほどの大きさがある対戦車手りゅう弾を載せて飛び立ち、ロシア軍の装甲車の上に投下することになる。

 もう二つのドローンにはすでにプロペラが四つ取り付けられている。小型爆弾を取り付けられるようになっており、ウクライナの北部や東部にいるロシア歩兵の上に爆弾を投下することができる。

 ステルス爆撃機の形をし、猛禽(もうきん)類ほどの大きさのドローンは偵察用で、砲兵隊が標的を見つけたり、自軍への攻撃に備えたりするために使われる。

「ネベスナ・カラ(Nebesna Kara、天罰)」と名乗るこのグループは、ロシアの侵攻開始以来、ウクライナ軍のために約40機の特注ドローンを製作した。

 侵攻以前、「ネベスナ・カラ」のメンバー6人はドローン・レースを通して知り合った友人同士だった。

 その一人、アレックスさんは「不幸なことに何もかもが変わってしまった」と話した。アレックスさんは安全上の理由で姓を明かさなかった。

 ウクライナ侵攻をめぐっては、ドローンで武装した機動力のあるチームが空爆の目標を決めたり、車列を散り散りにさせたりして、ロシア軍の攻撃をかわすのに主要な役割を果たしたと報じられている。