北京に国立植物園設立の計画始動
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【4月1日 People’s Daily】中国の国務院が近頃、北京に国家植物園を造設することに同意した。
中国は世界有数の多様な植生を持つ国のひとつであり、高等植物は3万6000種あまりにのぼる。植物園は生息域外保全において重要な場所である。現在、中国にある植物園・樹木園は200施設近くあり、生息域外保全植物は2万3000種あまりあり、中国国内に分布する植物の60%を占める。植物園は植物多様性を守るために大きな作用を持つのである。
国家植物園はなぜ北京に設立されるのか?中央民族大学(Minzu University of China)で中国西南エリア野生生物のアーカイブに携わっていた竜春林(Long Chunlin)教授は、中国の植生で最も効率的に生息域外保全を行うには、先端の研究者とハイエンドな科学研究プラットフォームが重要な鍵となる、と語る。
国務院の答申によれば、北京に設立される植物園は総面積が600ヘクタール近くあり、南園・北園に分かれる。現在の北京植物園をベースに拡大し、中国らしさがある世界一流の国家植物園を造ることが計画されている。国家林草局の関係責任者によれば、中国科学院植物研究所の建設した南園は科学研究・実験を主にし、植物の基礎研究や生物多様性保護や植物資源利用コア技術の研究を重んじている。北京市の建設した北園は生息域外収集や科学普及、展示を主にし、植物の応用研究や希少植物の保育、園芸植物の収集展示、庭園や園芸の技術研究や訓練を重視する。
この国家植物園が現在保有している生息域外保全植物は1万5000種を数え、フラッグシップ種も生育する植物園である。同時に、中国でも最高峰の研究チームや優れた設備の実験室、アジア最大の植物標本館を擁し、館藏標本は280万点以上を誇る。
北京の地理的位置も国家植物園の建設に対して強みがある。北京林業大学(Beijing Forestry University)で教鞭を執る李俊清(Li Junqing)教授によると、北京の気候はさまざまな気候帯の植物が生育するのにちょうど良いという。また、中国科学院植物研究所の研究能力は中国国内でも最高峰であり、南北植物園が結合することで、科学研究と科学普及教育・展示の中心になることが期待される。
現在、中国は国立公園を主体とした自然保護システムの構築を加速させており、野生植物の現地保護についても新たに重要な取り組みを始めている。国立植物園がけん引する植物の生息域外保全ネットワーク構築と現地保護システムを融合させ、互いに補いつつ、中国の植物多様性を効率的に実現し、持続的に利用していくことが試みられている。
国家林草局はすでに、地域ごとに国立植物園のシステムを安定的に構築していく計画をスタートさせている。ゆくゆくは中国国内の野生植物85%以上や、全ての重点保護野生植物について生息域外保全を行うことが目標である。(c)People’s Daily/AFPBB News