【3月31日 Xinhua News】中国の王毅(Wang Yi)国務委員兼外交部長は30日、安徽省黄山市屯渓区で、アフガニスタン隣国外相会議に出席するため訪中したロシアのラブロフ外相と会談した。

 王毅氏は次のように述べた。中ロ関係は国際情勢が目まぐるしく変化する新たな試練に耐え、正しい前進方向を保ち、強靱(きょうじん)な発展の勢いを示している。双方の両国関係を発展させようという意思はより揺るぎなく、各分野の協力推進に対する自信はより強固になっている。中国はロシアと共に、両国元首の重要な共通認識(コンセンサス)を導きとし、新時代の中ロ関係を絶えずより高いレベルへとまい進させることを願っている。

 ラブロフ氏は次のように述べた。国際情勢推移の鍵となる重要な時期にあって、ロシアと中国の元首は戦略的意思疎通を続け、両国関係の着実な発展の推進と世界の多極化促進のために重要な役割を果たしている。ロシアは中国と共に、両国元首の重要な共通認識を実行に移し、引き続き高いレベルの戦略的協力を強化し、各分野の互恵協力を深めることを願っている。同時に、国際的な場や多国間の舞台で多極化プロセスを積極的に推進し、覇権主義や強権政治に反対し、国連憲章の趣旨と原則を守っていく。 

 ラブロフ氏はロシアとウクライナの交渉状況を伝え、ロシアは緊張情勢の鎮静化に尽力しているとし、ウクライナとの和平交渉を継続し、また国際社会との意思疎通を続けると表明した。

 王毅氏は次のように述べた。国際情勢は動揺・変革期に入り、世界的な百年来の大変動を目の当たりにしている。中国は世界の多極化、国際関係の民主化実現を一貫して支持し、国連憲章の趣旨と国際関係の基本準則を守ることを一貫して主張し、国際問題において客観的で公正な立場を一貫して堅持し、常に歴史の正しい側に立ってきた。ウクライナ問題は複雑な歴史的経緯、いきさつがあり、欧州の安全保障面の矛盾が長期間蓄積して爆発したものであり、冷戦思考とブロック対決が招いた結果でもある。現在の情勢の下、われわれはロシアとウクライナが困難を乗り越え、和平交渉を続けることを支持し、これまでの交渉による前向きの成果を支持し、現地情勢の迅速な鎮静化実現を支持し、ロシアおよび各国による大規模人道危機防止のための努力を支持する。長期的に見て、ウクライナ危機の教訓をくみ取り、相互尊重と安全保障不可分の原則に従い、各国の安全保障面に対する合理的懸念に対応し、対話と交渉を通じ、均衡・有効・持続可能な欧州安全保障の枠組みを構築し、欧州の長期安定を実現しなければならない。

 双方はまたアジア太平洋地域情勢、朝鮮半島、新興5カ国(BRICS)、上海協力機構(SCO)、アジア相互協力信頼醸成措置会議(CICA)など多国間の問題について意見を交換し、立場を調整した。(c)Xinhua News/AFPBB News