【3月31日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は30日、同国での軍事作戦を縮小するとロシア側が表明したことについて、「信じない」と一蹴。ウクライナ軍は東部での戦いに向け準備を進めていると述べた。

 ゼレンスキー氏は国民に向けたビデオ演説で、ロシア軍は東部ドンバス(Donbass)地方を攻撃するため部隊を再編しているにすぎないとし、「誰がどのような甘い言葉を口にしようが信じない」と語った。その上で「われわれは1メートルたりとも譲らない。領土を守るために戦う」と言明した。

 ロシアの国防次官は29日、トルコ・イスタンブールで行われた停戦交渉の後、キエフと北部チェルニヒウ(Chernigiv)の周辺における軍事作戦を「大幅に」縮小すると述べた。しかし、同日夜になっても攻撃は続いた。

 ゼレンスキー氏は、ロシア軍部隊が一部で後退していることについて、すべては「防衛部隊の働きの成果」だとたたえた。

 さらに、ウクライナは自由を求める世界的な戦いの中心地になっているとし、戦車や航空機、火砲システムなどの兵器の提供を国際社会に求める権利があると主張。「自由主義国も専制主義国と同様、武装しなければならない」と訴えた。(c)AFP