【3月30日 Xinhua News】中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ、Huawei)が28日発表した2021年12月期決算は、売上高が前年比28・6%減の6368億元(1元=約19円)、純利益は75・9%増の1137億元だった。営業キャッシュフローは69・4%増の597億元となった。

 郭平(Guo Ping)輪番董事長は決算発表会で、全体的な経営状況は予想と一致したと指摘。通信事業者向け事業は安定し、法人向け事業は確実な成長を遂げ、端末事業も新規分野が急速に拡大したとし、エコシステムの構築が高度成長期を迎えたと述べた。

 通信事業者、法人、コンシューマー向けの三大主力事業は安定を維持した。通信事業者向け事業の売上高は2815億元。第5世代移動通信システム(5G)通信網のインフラ整備に支えられ堅調さを維持し、海外売上高が占める割合も5割を超えた。法人向け事業は1024億元で、産業のデジタル化、スマート化への転換加速が追い風となった。「華為雲(ファーウェイクラウド)」やデジタルエネルギーなどの新興事業部門が3割以上業績を伸ばした。コンシューマー向け事業は2434億元で、うちウェアラブルデバイス、スマートディスプレーなどの事業が3割以上の伸びとなった。

 クラウド、デジタルエネルギー、炭鉱・港湾・道路向け各部門、スマートカー部品などの新事業も急成長した。

 副董事長で最高財務責任者(CFO)の孟晩舟(Meng Wanzhou)氏は「収益能力とキャッシュフロー獲得能力は共に高まり、不確定性への対応能力も絶えず向上している。われわれは持続的に顧客にサービスを提供し、価値を創出する自信と能力を持っている」と述べた。

 研究開発投資は重圧の中でも強化し、イノベーションを継続した。21年の研究開発投資額は1427億元と過去最高を更新。売上高研究開発費比率も22・4%となり、直近10年で最も高い水準となった。10年間の研究開発費支出は約8456億元に上った。

 郭氏は、ファーウェイが今後もデジタル化、スマート化、低炭素化に向かって進むと表明。人材、科学研究、イノベーション精神の3要素を頼りに投資の拡大を続け、基本理論とフレームワーク、ソフトウエアの技術基盤の再構築を図り、長期的競争力を確立すると語った。(c)Xinhua News/AFPBB News