マリウポリの死者、少なくとも5000人 ウクライナ高官
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【3月29日 AFP】ウクライナの政府高官は28日、ロシア軍に包囲される南東部の港湾都市マリウポリ(Mariupol)では、同軍が先月侵攻を開始して以来、少なくとも5000人が死亡したことを明らかにした。
人道回廊を担当するテチアナ・ロマキナ(Tetyana Lomakina)大統領顧問はAFPの電話取材に「約5000人が埋葬されたが、砲撃が続いていたため10日前に埋葬を中止した」と説明。がれきの下に埋もれたままの遺体があるため、死者数はあくまで推定だとした上で、犠牲者は約1万人に及んでいる可能性もあると語った。
ウクライナ外務省は、マリウポリの状況は「破滅的」であり、かつては45万人が住んでいた同市はロシア軍の陸海空からの攻撃で「ちりと化した」と指摘している。
同市では16日、数百人の市民が避難していた劇場が、ロシア軍によるとされる空爆を受けた。マリウポリのカテリーナ・スホムリノワ(Kateryna Sukhomlynova)市議会議員によると、現地では通信の状態が悪いため、劇場にいた人々の安否は28日時点も確認できていない。
マリウポリ市役所は目撃者の話として、劇場での死者数は300人に上る恐れがあるとしている。一方、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は、劇場から130人が救出されたと述べたが、死者数については見解を示していない。(c)AFP