【3月28日 Xinhua News】中国科学院海洋研究所は25日、同所の孫超岷(Sun Chaomin)研究員率いる研究グループが、ポリエチレンなどさまざまなプラスチックを効果的に分解する海生菌類を発見したことを明らかにした。一部のプラスチックは2週間以内に粉々に分解されるという。

 孫氏によると、研究グループは2016年から山東省(Shandong)の青島(Qingdao)近海でプラスチックごみを数千点集め、スクリーニングの結果、表面に海生菌類が付着したプラスチックごみを見つけ、この海生菌類がポリエチレンの表面にコロニー(集落)を作る強い能力を持っていることを突き止めた。海生菌類を1カ月ほど培養すると、ポリエチレンの表面に分解によってできた穴がはっきりと見られた。ポリエチレンの分解期間を4カ月に延長したところ、プラスチックはしわしわに縮み、変色し、分解後の破砕片が元のプラスチックから剥がれた。研究員らは、さまざまな手段を用い、あらゆる角度から、この海生菌類がポリエチレンを効果的に分解する力を持ち、分解効率は最大95%に達することを実証した。

 研究グループは分解効率を高めるため、海生菌類の培養環境に工夫を重ね、分解効果を達成するまでの期間を従来の数カ月から1カ月に短縮した。培養条件を改善したことで、海生菌類がポリエチレン以外の複数のプラスチックを効果的に分解することも可能になった。

 孫氏は、毒性試験を経て、海生菌類が環境に無害であることが証明されたほか、プラスチックを分解後、その培養物がさまざまな病原菌を効果的に抑制する活性物質を生成することができると語った。研究成果は、国家発明特許の保護を出願した。(c)Xinhua News/AFPBB News