【3月26日 AFP】フィギュアスケート世界選手権(ISU World Figure Skating Championships 2022)は25日、フランス・モンペリエ(Montpellier)で女子シングル・フリースケーティング(FS)が行われ、ウクライナへの軍事侵攻でライバルのロシア勢が不在の中、坂本花織(Kaori Sakamoto)が涙の優勝を果たした。

 21歳の坂本はショートプログラム(SP)に続いてFSでも155.77点と自己ベストを更新し、合計236.09点として北京冬季五輪の銅メダルに続いて、世界タイトルを獲得した。日本女子勢の世界選手権制覇は、2014年の浅田真央(Mao Asada)氏以来の快挙となる。

 ルナ・ヘンドリックス(Loena Hendrickx)が合計217.70点で銀メダルに輝き、世界フィギュアの表彰台に上った初のベルギー人スケーターとなった。先月の北京五輪で7位に入った16歳のアリサ・リウ(Alysa Liu、米国)は合計211.19点で銅メダルを手にし、世界選手権で初めてメダルを獲得した。

 ロシア勢は北京五輪でアンナ・シェルバコワ(Anna Shcherbakova)が金メダル、アレクサンドラ・トゥルソワ(Alexandra Trusova)が銀メダルで上位を独占。欧州選手権(ISU European Figure Skating Championships 2022)覇者のカミラ・ワリエワ(Kamila Valieva)は、ドーピング疑惑の騒動に直面する中で4位となっていた。

 日本勢は樋口新葉(Wakaba Higuchi)が合計188.15点で11位、河辺愛菜(Mana Kawabe)が合計182.44点で15位だった。

 アイスダンス・リズムダンス(RD)では、フランスのガブリエラ・パパダキス(Gabriella Papadakis)/ギヨーム・シゼロン(Guillaume Cizeron)組が92.73点で首位に立ち、通算5度目の世界制覇に向けて完璧なスタートを切った。

 北京五輪で初の金メダルに輝いたばかりの同カップルは、母国ファンにスタンディングオベーションで迎えられると、五輪で打ち立てたRDの世界最高得点を約2点上回った。

 26日のフリーダンス(FD)に向けて、米国のマディソン・ハベル(Madison Hubbell)/ザカリー・ダナヒュー(Zachary Donohue)組が89.72点で2位、同胞のマディソン・チョーク(Madison Chock)/エヴァン・ベイツ(Evan Bates)組が87.51点で3位につけ、カナダ・モントリオールで一緒に練習している3組が上位を独占している。

 村元哉中(Kana Muramoto)/高橋大輔(Daisuke Takahashi)組は、67.77点で15位発進となった。(c)AFP