【3月26日 AFP】ウクライナに侵攻したロシア軍が制圧した唯一の主要都市である南部ヘルソン(Kherson)について、米国防総省高官は25日、ウクライナ軍が奪還に向けた反攻を開始し、再び「係争地」になっていることを明らかにした。

 匿名を条件に報道陣の取材に応じた高官は、「ウクライナ軍はヘルソン奪還を試みており、ヘルソンはすでに再び係争地になったと言える」と説明。現在、どの軍がヘルソンを掌握しているかは確認できないものの、ロシアの支配は弱まっているもようだと述べた。

 ヘルソンはドニエプル(Dnieper)川の河口に位置する要衝都市。ウクライナ軍が奪還した場合、南部ミコライウ(Mykolaiv)周辺のロシア軍は、両市を守るウクライナ軍に挟まれる形になるという。

 米国防総省によると、首都キエフの北西でも「非常に激しい戦闘」が繰り広げられており、ウクライナ軍が同市郊外のブチャ(Bucha)とイルピン(Irpin)からのロシア軍追放を試みている。

 高官はまた、ロシアがジョージアの分離独立派地域でウクライナに派遣する部隊を動員していることを示す情報があると述べた。(c)AFP