Q:ロシア大統領府の言い分は

A:ロシアのドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は22日、米CNNのインタビューで、核兵器の使用に関する質問を受け、ロシアが万一、「存亡の危機」に直面した場合には、自国の規定に従って核兵器を使用することもあり得ると答えた。

Q:杞憂(きゆう)にすぎないのか

A:そうかもしれない。英シンクタンク「国際戦略研究所(IISS)」の軍備管理の専門家ウィリアム・アルバーク(William Alberque)氏は、プーチン大統領が戦術核を使用する可能性を疑問視する。アルバーク氏は「核兵器使用が招く政治的コストはとてつもなく大きい。現在のわずかな支持さえ失うだろう。インドも手を引かざるを得ない。中国も同じだ」と分析する。

 プーチン大統領が核の発射ボタンを押すには、セルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)国防相、ワレリー・ゲラシモフ(Valery Gerasimov)参謀総長いずれかの承認が必要となる。

 北大西洋条約機構(NATO)もしくは米国の直接の参戦につながる可能性もあり、それこそロシアが回避したいシナリオだと指摘する専門家もいる。(c)AFP/Adam PLOWRIGHT / Daphné BENOIT / Didier LAURAS