【3月25日 AFP】米ニューヨーク市は24日、地元のプロスポーツ選手らを対象に、新型コロナウイルスワクチンの接種義務を緩和すると発表した。これにより、米プロバスケットボール(NBA)のブルックリン・ネッツ(Brooklyn Nets)に所属し、ワクチン接種を拒否していたカイリー・アービング(Kyrie Irving)のホームゲーム出場が可能になった。

 ニューヨークのエリック・アダムズ(Eric Adams)市長は発表文の中で、ニューヨークを拠点とするチームのワクチン未接種選手がホームゲームに出場できない規制を廃止すると明かした。

 アービングは今季、接種義務を理由にホームゲームでは1試合も出場していないが、ワクチンを接種していないビジター選手は同市内での試合でプレーすることは認められていた。

 アダムズ市長は、アスリートやパフォーマーを対象とする接種義務の免除拡大は「市の経済回復に向けた新たな一歩」であり、ニューヨークを拠点とする選手らの条件を公平にするものだと述べた。

「従来の免除は市内のスポーツチームを自主的に競技面で不利な状況に置き、ニューヨークのパフォーマーにとっては不公平なものだった」

「市はリスクの低い環境であるため、今後は正しい方向に進み続け、公平かつ包括的な経済回復をもたらしつつ、互いを保護し続けることができる」

 アービングとネッツはこの決定の恩恵を受ける中で最も目を引くが、今回の措置は、4月に開幕する米大リーグ(MLB)のニューヨークを拠点とするチームの頭痛の種も取り除いた。

 ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)とニューヨーク・メッツ(New York Mets)は、今回の決定を歓迎しており、ヤンキースのランディ・レビン(Randy Levine)球団社長は「市長が熟考し、理解し、科学を信頼してこの決断に取り組んだことを感謝する」と語った。(c)AFP