【3月24日 People’s Daily】今年のチベット暦の新年(3月3日)が来た際、チベット民族の人々は新調した服を着て正月用品を買い、友人や親戚を訪ねた。あちこちで笑い声が聞こえ、誰もが新年の喜びを味わう時期である。

 記者は連日、チベット自治区(Tibet Autonomous Region)の自由市場や正月用品市場をめぐり歩いた。チベット暦での今年の年末年始、ラサ市(Lhasa)の市場では品ぞろえが充実しており、価格も安定し、買い物する人々でにぎわっていた。市内のデパートも、正月用品を求める人がひっきりなしに訪れ、民族衣装や縁起物、季節の食べ物などが売り場にぎっしり並ぶ。

 市場への供給を保証することは、市場の安定を守るため不可欠である。市内の商業施設に設けられた正月用品売り場では、500トンあまりの油や穀物のセットを用意し、さらにチベットの人々に欠かせないヤクバターや伝統的主食のツァンパは別に用意したという。チャクポリ自由市場の関係責任者によれば、毎日200トンの野菜や果物がラサに供給されているとのことである。

 チベットの各地で展開される多彩な文化活動でも、チベット暦新年が祝われている。3月2日、2022年チベット新年の大みそかを祝う人気テレビ特番が放送された。人々はバター茶をすすって菓子をつまみながらテレビを楽しんだ。同番組はテレビ放送だけでなくインターネットでも同時配信を行った。

 雲南省(Yunnan)デチェン・チベット族自治州(Diqing Tibetan Autonomous Prefecture)シャングリラ市(Shangri-La)で、70歳の鄭治平(Zheng Zhiping)さんに話を聞いた。1978年に師範学校を卒業して、鄭さんはシャングリラ市の小学校で30年間教壇に立った。

 過去を振り返って、鄭治平さんは言う。「あの頃は勉強するには苦労する時代でした。当時、東旺郷(Dongwang)では半数以上の村で車が通っておらず、一番遠い村の子どもたちは郷の役場まで一日かけて歩かねばなりませんでした」

 新しい国道が竣工(しゅんこう)し、東旺郷に3時間あまりで行けると聞き、鄭治平さんは大変に感慨深いという。「以前、シャングリラの町は1平方キロメートルに満たなかったというのに、今の町はあの頃より20倍は大きくなりました。以前、子どもの教育は農村の家庭にとって重い負担でしたが、今は毎月補助金が出ます。前は9年間の義務教育だけが授業料無料の対象でしたが、今の農村の子どもたちは15年間無料で教育を受けられるのです」

 また鄭さんは記者に、社区に去年できた「幸福食堂」のことを教えてくれた。子どもと老人は誰でも利用でき、毎食10元(約190円)、60歳以上の老人は毎食6元(約114円)で食事ができ、品数も豊富だという。

 今年、シャングリラには鉄道も開通し、移動はさらに便利になる。鄭治平さんによれば、さまざまな社会福祉が日に日に多くなっており、暮らしむきも日増しに良くなっているそうだ。(c)People’s Daily/AFPBB News