【3月24日 Xinhua News】中国新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)のカシュガル総合保税区で20日11時、医療品や生活用品を満載したコンテナを積んだトラック20台がキルギス、カザフスタンなど中央アジア諸国に向けて出発した。これにより、同地区を経由して深穂喀(広東省の深圳市・広州市、カシュガル)-中亜(中央アジア)・南亜(南アジア)を結ぶ「深穂喀-中亜・南亜複合一貫輸送ルート」が正式に開通した。

 これは、鉄道と陸路が一体となった複合一貫輸送体制。深圳市(Shenzhen)の企業は粤港澳大湾区(広東・香港・マカオビッグベイエリア)の製品を深圳と広州に集めてまとめ、鉄道でカシュガル駅へと送る。降ろされたコンテナはカシュガル総合保税区に運ばれ、通関手続きを受けた製品はトラックで吐爾尕特(トルガルト)口岸(通関地)に輸送され、その後キルギス、カザフスタンなど中央アジア諸国に向かう。同ルートの開通により、粤港澳大湾区の企業とカシュガル地区の地元企業および援疆(新疆支援)企業の物流コストが削減され、より多くの貨物輸送方式の選択肢がもたらされた。

 同ルートは、深圳における新疆支援のための「第14次5カ年規画(十四五、2021~25年)」の重点支援プロジェクト。開通によって粤港澳大湾区、カシュガル地区、中央アジアを結ぶ懸け橋ができ、粤港澳大湾区から同地区を経由して中央アジアと南アジア、さらには欧州に至るモノ貿易の大動脈が通った。また、このルートは同地区の貨物を粤港澳大湾区経由で東南アジアに輸送する役割も果たすことが期待される。

 同ルートは定期運行開始後、毎月4回の往復運行が計画されており、片道で年間2万トン余りの貨物を発送する見込みとなっている。カシュガル総合保税区の貨物取扱額は約8億元(1元=約19円)に上るとみられ、同地区の商業貿易に関する物流業の発展を効果的に推進し、粤港澳大湾区と同地区の製品の物流・配送需要を満たしていく。(c)Xinhua News/AFPBB News