【3月22日 AFP】オーストラリア政府は22日、宇宙司令部を開設した。米国の宇宙軍に倣った新たな防衛機関で、「すでに争いが繰り広げられている」宇宙で自国の地位を確立する任務を負う。

 ピーター・ダットン(Peter Dutton)国防相は空軍に向けた演説で、宇宙が「今世紀中に軍事的な重要性を増す領域となることは間違いない」と指摘。中国とロシアを名指しした上で、両国をはじめ「宇宙を共有すべきものではなく、自国の領土とみなす」すべての国が抱く地球外での軍事的野心に対し、宇宙司令部が明確な対抗策となると説明した。

 職員は陸海空軍や民間企業から採用され、「自称SFマニア」のキャス・ロバーツ(Cath Roberts)空軍副司令官が指揮を執る。

 ダットン氏は、宇宙司令部の規模について「当初は控えめなものになる」と述べ、人員や予算などの詳細については明らかにしなかった。一方で、将来的には「宇宙軍」が必要になるとの見解を示した。(c)AFP