【3月23日 Xinhua News】中国黒竜江省(Heilongjiang)にある黒竜江洪河国家級自然保護区にこのほど、渡り鳥の群れが飛来し、国家1級保護動物のコウノトリ数百羽が舞い降りた。保護区には、同種の個体群の回復を促すための人工巣塔100基が新たに設置されている。

 同保護区管理局科学研究宣伝・教育科の朱宝光(Zhu Baoguang)科長によると、渡り鳥の移動は毎年3月中旬から下旬にかけてピークを迎えるという。保護区は今年初め、同省林業・草原局の支援の下、耐久性の高い鉄製三脚型の人工巣塔100基を設置した。従来の木製巣塔と比べ、丈夫で耐食性が高く、寿命が長いといった長所があり、営巣の成功率も向上した。木製巣塔は今後、鉄製のものに順次切り替えていくという。

 同保護区は三江平原の奥地にあり、コウノトリなどの絶滅危惧鳥類の重要な繁殖・生息地となっている。保護区面積は2万1835ヘクタールで、天然の湿地が50~60%を占めている。

 同保護区は1993年、人工巣塔の設置によるコウノトリの保護プロジェクトを始動。2021年までに巣塔289基を設置し、ひな1748羽の繁殖に成功している。(c)Xinhua News/AFPBB News