【3月20日 AFP】ラグビー元アルゼンチン代表で、フランスのクラブで活躍したフェデリコ・マルティン・アランブル(Federico Martin Aramburu)氏(42)が19日、パリのバーで客と口論となり、その後走行中の車から銃撃されて死亡した。捜査関係者がAFPに明かした。

 アランブル氏が友人数人と食事を終え、会をお開きにしようとしていた午前6時ごろ、事件はセーヌ川(River Seine)の左岸(Left Bank)にあるサンジェルマン(Saint-Germain)地区で起きた。

 警察関係者によると、アランブル氏らはマビヨン(Mabillon)にあるバーで別の常連客グループと激しい口論となり、警備員に引きはがされたものの、その後相手グループは車で引き返してきて銃を数発撃ったという。

 この日アランブル氏と一緒だったフランス・トップ14のビアリッツ(Biarritz Olympique Pays Basque)の元選手は、匿名を条件に「夜が終わりに近づいたころに口論が起きた。一度は解決したものの、男らは戻ってきて銃を撃ち、アランブルは3発撃ち込まれた」と話した。

 事件現場からは「複数の銃創」が見つかっており、アランブル氏は現場で息を引き取ったという。パリ検察当局は、殺人事件として捜査を開始。現時点で容疑者は発見されていないと発表している。

 アルゼンチン代表として22キャップを刻んだアランブル氏は、2007年のW杯(Rugby World Cup)では開催国フランスとの3位決定戦でトライを決めてチームの勝利に貢献した。

 2004年から2010年にかけてビアリッツ、ペルピニャン(USA Perpignan)、ダクス(US Dax)と仏クラブを渡り歩いたアランブル氏は、ビアリッツで2度トップ14制覇を経験。後に同クラブの理事を務め、現役引退後もビアリッツに住み続けて観光関係の会社で働いていた。(c)AFP