【3月22日 Xinhua News】中国で最も標高の高い100万キロワット級水力発電所、雅礱江(がろうこう)両河口水力発電所の最後の発電ユニットが18日、72時間にわたる試運転を終えて、商業運転を開始した。これにより同発電所の50万キロワット発電ユニット全6基が稼働した。

 四川省(Sichuan)カンゼ・チベット族自治州雅江県(Yajiang)に位置する同発電所は、国の西部大開発戦略におけるエネルギー供給構造を最適化するプロジェクトである。総投資額は664億5700万元(1元=約19円)、設備容量は300万キロワットで、ダム貯水容量は108億立方メートル、年間発電量は110億キロワット時を上回る。2014年10月に着工し、23年に完工する予定となっている。平均標高が3千メートルで、中国の高標高・寒冷地向け水力発電開発の象徴的プロジェクトとして位置付けられている。

 雅礱江流域は中国で3番目に大きな水力発電拠点で、高さ295メートルのダムと大きな貯水容量を持つ両河口水力発電所は同流域のクリーンエネルギー拠点の重要な一部分となる。全発電ユニットの稼働後、両河口、錦屏、二灘など階段式水力発電所の最適化や調整を経て、雅礱江流域の不安定な風力発電や太陽光発電を安定的で良質な電力に切り替える。これにより、風力エネルギーや太陽エネルギーの開発と消費の難題を効果的に解決し、雅礱江流域の水力・風力・太陽光発電のクリーンエネルギー共同開発と優位性の相互補完を実現する。(c)Xinhua News/AFPBB News