【3月19日 CGTN Japanese】中国国家耐アルカリ稲技術イノベーションセンターが16日、中国南部の海南省(Hainan)三亜市(Sanya)に設立されました。それにより、食糧生産技術のイノベーションや塩害地域(塩分を多く含むアルカリ性土壌の土地)の生態修復能力向上が期待されています。2022年に政府が公表した中央1号文書では、「塩害地域の分類を修正し、これまでの作物に適応させるための塩害地改造から、今後は耐塩性植物の塩害地への適応に変えていく」と記されています。塩害地域の総合的利用は中国の食糧安全問題を解決する重要な方法とされています。

 国家耐アルカリ稲技術イノベーションセンターは全国のすべての典型的な塩害地域の生態エリアをカバーし、研究分野は遺伝資源やバイオテクノロジー、遺伝子育種(生物を遺伝的に改良すること)、作物栽培、土壌肥料、農業生態、農業情報、農業機械などに及んでいます。品種研究・開発の面では、2030年までに異なる塩害地域の生態エリアに適応する応用価値の高い10~15種類の水稲の新品種を育成し、全国で1億ムー(約667万ヘクタール)に普及させ、1ムー当たり300キロ以上の収量、すなわち1ヘクタール当たり4500キロの収量を目標としています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News