【3月18日 AFP】ロシアの政府系テレビ局のニュース番組に乱入し、同国によるウクライナ侵攻に抗議した女性編集者が17日、辞表を提出したことを明らかにした。一方で、フランスによる亡命受け入れの申し出は辞退するとし、自らを「愛国者」と称した。

 テレビ局「第1チャンネル(Channel One)」の編集者マリーナ・オフシャンニコワ(Marina Ovsyannikova)さんは14日、同局の夜のニュース番組「ブレーミャ(Vremya)」に「戦争反対」と書かれた紙を持って乱入。身柄を拘束され、モスクワの裁判所により3万ルーブル(約3万2000円)の罰金を科された。その後釈放されたが、今後さらなる刑事責任を問われ、最近成立した厳しい報道規制法の下で長期の禁錮刑を科される可能性もある。

 フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は、オフシャンニコワさんに亡命などの形で保護を提供する用意があり、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領との協議でこの件を議題にすると表明していた。

 オフシャンニコワさんは17日、モスクワから仏テレビ局「フランス24(France 24)」の取材に応じ、離職のための「すべての書類を提出した」と説明した。

 また独週刊誌シュピーゲル(Der Spiegel)が同日掲載したインタビューでは「この国を離れたくない。私は愛国者だ」と述べ、ロシアにとどまる意向を表明。今回は自分一人で行動を起こしたが、多くの同僚が内心では自分に同情していると思うと語った。(c)AFP