【3月19日 CGTN Japanese】新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)の和田(ホータン)市と若羌(チャルクリク)県を結ぶ全長825.476キロの「和若鉄道」がこのほど、動態検証に合格し、6月に予定されている開通に一歩近づきました。

 動態検証とは、鉄道建設プロジェクトが静態検証に合格した後、総合的な調整を通じた安全運営状態の全面的な検査と検証のことを指します。中国鉄道ウルムチ局グループは、エンジニアを試運転列車に乗車させ、時速80キロ、100キロ、120キロに分けて、鉄道全線のスムーズさや電波、通信、橋梁に対する動態検査を行いました。担当者によりますと、動態検証終了後は安全評価の段階に入り、鉄道の開通と運営に向けた準備が行われます。 

 和若鉄道の設計時速は120キロ、駅数は20で、新疆ウイグル自治区南部の和田地区とバインゴリン蒙古自治州の若羌県を結びます。2018年末に着工し、2021年9月に全線のレール敷設工事が完了しました。

 タクラマカン砂漠は世界第2の大きさの流動性砂漠で、「死の海」とも呼ばれています。和若鉄道は砂漠の南部に位置し、和田駅から既存の青海省の格爾木(ゴルムド)と新疆ウイグル自治区の庫爾勒(コルラ)を結ぶ「格庫鉄道」、新疆ウイグル自治区の喀什(カシュガル)と和田を結ぶ「喀和鉄道」、新疆ウイグル自治区の吐魯番(トルファン)と和田を結ぶ「南疆鉄道」と共にタクラマカン砂漠を囲む環状鉄道となります。 

 開通すると、地域内の多くの県の間に鉄道がないという歴史が幕を閉じ、新疆ウイグル自治区南部の経済と社会の発展が促され、農村部の振興に対する促進効果も期待されています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News