仏大統領選、マクロン氏は盤石か 不安材料も
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■人気は本物か?
マクロン氏は出馬表明後初の選挙戦動画で、「まだ勝負が決まったわけではない」と強調。ウクライナでの紛争終結を目指して仲介に奔走しつつ、2期目の政策について詳細を説明すると約束した。
大統領報道官によると、マクロン氏は労働規制の緩和、減税、負債を抱えるフランス国鉄(SNCF)の抜本的な改革を推進し、定年を62歳から65歳に引き上げる年金制度改革を検討している。「国民生活に大きな影響を及ぼすため、論争やちょっとした対立を引き起こしかねない」とペルティエ氏は指摘し、改革反対派の左派候補者が勢いづくとの見方を示した。
マクロン氏は中道派のアウトサイダーとして「左派でも右派でもない」と公言し、ビジネス寄りの改革による成長回復と「新興企業立国」を掲げて大統領に当選した。
だが、高尚な政策と超然として見える態度は反感を買い、2018~19年には気候変動対策に伴う燃料価格の上昇に抗議するデモ「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト、gilets jaunes)」運動が暴徒化。マクロン氏は大幅な譲歩を余儀なくされ、「謙虚さ」 を学んだと語った。
ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格の高騰で、低所得世帯に対するマクロン氏の支援は不十分だとの批判が再燃する恐れがある。
マクロン氏は7日の選挙集会で、テレビを保有する全世帯が対象となっている年間138ユーロ(約1万8000円)の受信料の廃止を発表し、人々を驚かせた。この公約は、右派候補の多くがすでに発表していたものだ。
国立パリ政治学院(Sciences Po)のパスカル・ペリノー(Pascal Perrineau)教授は、「マクロン氏は少々若いかもしれないが、これまでかなり良い仕事をしてきたことから旗下結集効果が生まれている」と述べ、ウクライナ危機のさなかに大統領を変えたくない有権者心理があると説明。「だからといって、マクロン氏が本当に熱狂的な支持を集めているわけではない。反マクロン感情はまだ残っている」と警告した。
対立候補は、マクロン氏が候補者討論会への出席を拒んでいる点についても、集中砲火を恐れて隠れていると非難している。ペクレス氏はBFMテレビに「フランス人から討論会を奪ってはならない」と述べ、「大統領選と、フランスのあり方について行われるべき民主的議論をつぶす」ためにウクライナ危機が利用されていると主張した。(c)AFP/Joseph Schmid