【3月17日 People’s Daily】ナイタースキーをしたり、夜食を食べたり、夜の公演を見たりする。新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)では、各民族の人々が多彩な夜間消費、文化娯楽活動を利用でき、夜間経済(ナイトタイムエコノミー)の活力に沸いている。

 夜のとばりが下り、新疆国際大巴紮(ウイグル語、グランドバザール)景勝地の明かりがきらきらと輝き、観光客は各種美食や美しい景色に囲まれ、「夜」のグランドバザールの魅力を感じている。現在、同景勝地は24時間営業の「不夜城」モードに入っている。毎日延べ3万人近くの観光客が景勝地に入るという。

 ウルムチ(Urumqi)市民の張穎(Zhang Ying)さんは、夜間経済によって買い物の時間ができた。以前、デパートは閉店が早く、張さんは退勤が遅く、友達との買い物・食事の約束は週末にするしかなかった。

 夜間経済は大衆の期待を満たしただけでなく、心の糧も満たした。文化の味が十分だ。夜市に入ると、挨拶の声、物売りの呼び声、音楽の律動の音が交錯し、みんなは美食を楽しみながら、すばらしい催しを鑑賞している。変面(顔が一瞬で変わる中国四川の伝統芸)、トークショー、民謡、漫才などが順番に演じられる。

 また、ウルムチ市図書館、市文化館、複数の競技場が閉館時間を延長し、多くのスキー場もナイタースキーを増設した。2021年11月、新疆シルクロード国際スキー場の夜の部のスキー場の開場当日、500人近くのスキーヤーが集まった。

 夜間経済は消費者により豊かな生活をもたらしただけでなく、商店や従業員にも収入を増やした。

 ウルムチ北京路匯嘉時代広場の運営担当の彭麗(Peng Li)副マネージャーは、以前は夜9時半に閉店していたが、いまは閉店時間を伸ばし、祝日の24時間営業などを導入したため、夜の客足は大幅に増加し、デパートの売上高は前年同期比12%を超えたと述べた。

 肉を切ったり、下味をつけたり、串にさす。カシュガル地区ファイザバード県のヌルエリー・ウラインさんは朝早くから自分の夜市の屋台の準備をしている。彼が作ったラム肉の串焼きは人気があり、羊のモツのスープを加え、一晩で1000元(約1万8600円)程度も売られる。「客は大体近くの住民で、客足は安定している」と、彼は語った。

 経営者個人の収入が増えただけでなく、雇用も増えた。昌吉回民族自治州(Changji Hui Autonomous Prefecture)の37の夜市と20のフリーマーケットの1日平均来客数は8万人前後で、1日平均売上高は280万元(約5200万円)に達し、3000人以上の雇用をけん引した。

 夜間経済の健全な発展には、細分化管理サービスが欠かせない。ウルムチでは、グランドバザール周辺の8か所の駐車場が夜間無料駐車の優遇措置を打ち出し、夜間臨時バス路線を開通させ、ほかの商圏も相次いで臨時駐車スペースを増やし、異なる優遇措置を打ち出した。

 ウルムチハイテク産業開発区(新市区)は6テーマの一連の冬季夜間氷雪観光活動と2つの夜間観光の定番スポットを打ち出し、割引・利益還元、無料体験などの一連の文化観光恵民活動を組織した。同区商務局(食糧局)の馬恵亮(Ma Huiliang)局長は、「現在、我々は計9か所の拠点、26か所の商業施設が夜間経済を発展させており、駐車スペースの調整のほか、街道(町内)や関連機能部門のスタッフを組織して電気使用、消防などの事前調査を行い、経営者が安全生産と新型コロナ感染拡大防止対策をしっかりと行うよう支援している」と述べた。(c)People’s Daily/AFPBB News