【3月16日 AFP】ロシア軍に包囲されているウクライナ南東部マリウポリ(Mariupol)の当局は15日、人道回廊を通じて約2000台の民間車両が市外へ避難したと発表した。

 マリウポリ市議会はメッセージアプリのテレグラム(Telegram)で「午後2時(日本時間午後9時)時点で2000台の車がマリウポリを離れた」と投稿。さらに2000台が退避を待っている状態だと説明した。退避した車に乗っていた人数については言及していない。先の発表によると、前日には160台が同市から避難していた。

 アゾフ(Azov)海に面するマリウポリでは、今月初めにロシア軍による包囲が始まって以来、民間人退避の試みが何度も失敗してきた。市内では、激しい砲撃により約40万人の住民が水道や暖房を断たれ、食料も不足。市当局によると、ロシアの侵攻開始以来、2100人以上の市民が死亡した。

 赤十字国際委員会(ICRC)は15日、マリウポリの状況は「依然として悲惨」であり、市内に支援物資を届けることもできない状態にあると説明した。(c)AFP