【3月15日 AFP】英ロンドン中心部の高級住宅街で14日、英政府により制裁を科されたロシア人富豪オレグ・デリパスカ(Oleg Deripaska)氏に関連する邸宅が、活動家集団により占拠された。

 活動家グループは、ウクライナに侵攻したロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に近い人々に科された制裁の施行が遅すぎると批判。占拠した邸宅から「この物件は解放された」と書かれた横断幕とウクライナ国旗を掲げた。

 警察は現場に非常線を設置。その後、ドリルで玄関の扉を破り、クレーンを使ってバルコニーに入った。ロンドン警視庁(Metropolitan Police Service)は、警察官が中にいる人々と接触し、適切な次の行動を検討していると発表した。

 邸宅内に立てこもった活動家の一人はAFPの電話取材に対し、自分たちの行為は建物の不法占拠ではなく「解放」だと主張。別の活動家は、邸宅をウクライナ難民の宿泊施設として利用することが目的だと説明した。英首相官邸の報道官は、ロシア人富豪から押収した建物にウクライナ難民を宿泊させる案について検討中であることを明らかにした。

 映像は14日撮影。(c)AFP