【3月15日 Xinhua News】中国の全国緑化委員会弁公室は11日、44回目の中国植樹祭(毎年3月12日)に合わせ「2021年中国国土緑化状況公報」を発表した。中国は昨年、造林360万ヘクタール、草原改良306万6700ヘクタール、砂漠化・石漠化した土地の再生144万ヘクタールを実現した。

 重点生態保全プロジェクトも実施され、113万3300ヘクタールの天然林を育成したほか、耕地の林への還元38万800ヘクタール、草原への還元2万3900ヘクタールをそれぞれ実施。長江や珠江、沿海地域、太行山などで34万2600ヘクタール、「三北(東北・西北・華北)」で89万5900ヘクタールの防護林を整備した。北京、天津両市周辺の砂漠化を防ぐ「京津風沙源治理プロジェクト」では21万2500ヘクタールを造林した。また、石漠化した土地33万ヘクタールを再生し、国家備蓄林40万5300ヘクタールを造林した。森林は的を絞った質の向上を図り、劣化森林93万3300ヘクタールを修復。水土流失(土壌流失)削減面積は6万2千平方キロ増えた。

 草原と湿地は保全と修復が確実に強化された。156万2600ヘクタールの草原で生態系の回復を実施したほか、新規に増加した湿地と修復した劣化湿地の面積は7万2700ヘクタールとなった。砂漠化対策も着実に進み、7省・自治区で荒漠生態系保全補償の試験事業が実施された。

 森林・草原は資源の保全管理が全面的に強化された。森林火災発生回数や被害森林面積、被害草原面積はいずれも減少した。松枯れを引き起こすマツノザイセンチュウ対策でも効果が見られ、拡散傾向が緩和された。有害生物対策を実施した面積は林業で966万6700ヘクタール、草原で1373万3300ヘクタールだった。

「緑色富民産業(環境に配慮し民を富ませる産業)」は規模が拡大し、新たな効果をあげた。全国の経済林面積は4千万ヘクタール以上を維持し、25万1300ヘクタールの油茶林(油茶はツバキ科の植物)を新規造林または改良した。エコツーリズムの観光客数は延べ20億9300万人で、前年比伸び率が12%を超えた。(c)Xinhua News/AFPBB News