米ジャーナリスト、銃撃受け死亡 キエフ近郊で取材中
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【3月14日 AFP】ウクライナの首都キエフ近郊のイルピン(Irpin)で13日、取材中の米国人ジャーナリストが銃撃を受け、死亡した。一緒にいた米国人フォトグラファーも負傷した。
米誌タイム(Time)によると、死亡したのは、同誌傘下の映像制作会社タイム・スタジオズ(Time Studios)の企画に参加していた、映像ドキュメンタリー作家のブレント・ルノー(Brent Renaud)氏(50)。同誌は編集長名で追悼文を出し、「ウクライナで起きている侵攻と人道危機をジャーナリストが安全に取材できることが不可欠だ」と訴えた。
国際ジャーナリスト連盟(IFJ)は、米国人フォトグラファーのフアン・アレドンド(Juan Arredondo)氏も負傷したと発表。また、現場の医療関係者によれば、2人と車に同乗していたウクライナ人1人も負傷した。
AFP記者が現場で遺体を確認した。ウクライナ領土防衛隊の医師は、ジャーナリスト2人と防衛隊員1人が乗った車が銃撃され、ルノー氏は首を撃たれて即死したとAFPに語った。
ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は銃撃事件について「ロシア軍による意図的な攻撃」だと非難した。
病院でメディア取材に応じたアレドンド氏によると、避難民を撮影するため車で移動中、ウクライナ側の検問所を通過したところで銃撃を受けた。現場は、イルピンから、ロシア軍の制圧下にあるブチャ(Bucha)に向かう途中の橋の近く。車はすぐにUターンしたが、銃撃は続いたという。
先月24日のロシア軍によるウクライナ侵攻開始後、ジャーナリストが死亡したのはルノー氏が初めて。(c)AFP/Dmitry ZAKS