【3月14日 AFP】北京冬季パラリンピックは13日、閉会式が行われ、ロシアとベラルーシの選手団の出場が認められない一方、開催国である中国と戦禍のウクライナの選手が素晴らしい活躍を見せた中で幕を閉じた。

 北京市の国家体育場(National Stadium)、通称「鳥の巣(Bird's Nest)」で、パラリンピック旗は4年後の大会に向けて準備を進める伊ミラノ(Milan)・コルティナダンペッツォ(Cortina d'Ampezzo)に手渡された。

 国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドリュー・パーソンズ(Andrew Parsons)会長はスピーチの中で、アスリートたちを「希望の光であり平和の擁護者」と称賛した。

「パラリンピックの選手村では国もばらばらであり、物の見方や能力もさまざまだった。ここでの違いはわれわれを分断せず、一つにした」

「この団結によってわれわれは希望を手にする。一体性や調和の希望であり、重要なのは平和の希望だ」

 中国国内では約1億9000万人が視聴した開会式では、国営放送の中国中央テレビ(CCTV)がパーソンズ会長の反戦スピーチを検閲したとみられているが、同局側はそれに対する説明をしていない。

 さらに閉会式でも、パーソンズ会長のスピーチの全てが国内の視聴者に向けて翻訳されたわけではなく、「平和の擁護者」や「平和の希望」といったフレーズは除外された。

 金メダル18個を含む計61個のメダルを手にした中国は、ウクライナやカナダ、フランス、米国を抑えてメダルの獲得数で最多となり、一大勢力として頭角を現した。ウクライナは、11個の金メダルを含む29個のメダルを獲得した。(c)AFP/Lisa MARTIN