【3月13日 AFP】ロシアの侵攻を受けたウクライナから、多くの犬や猫、オウムなども国外に逃れている。ヨークシャーテリアのレアとケクスは国境を越えてポーランドに入ると飼い主の足に飛びつき、安心した様子を見せた。

 飼い主のアンナさんは「家ではこの子たちを枕元で生活させていた。小さな体と健康状態はこのような移動に向いていない」「だけど子どものようなものなので、置き去りにはできない」とAFPに語った。

 キエフ近郊に住んでいたタチアナさんは、母と弟、カメのチェレプ、かんじきを履かせた猫のサイモンと一緒にウクライナと国境を接するポーランド南東部メディカ(Medyka)に到着した。

「置き去りにはできないので一緒に連れてきた。犬も何匹か飼っているが、祖父と一緒に家にとどまっている」と、タチアナさんはAFPに語った。

 メディカでは、ウクライナから多くの女性がペットを連れて避難してくるのが確認できた。だが、より効率的なペットの避難も行われている。

 ドイツの動物愛護団体「ホワイトポー(White Paw)」は複数台の車を使ってキエフから犬38匹、猫32匹を避難させ、9日にウクライナ国境に近いポーランド南東部プシェミシル(Przemysl)の外れにある動物保護施設に引き渡した。

 施設の担当者は「動物たちは疲れ、おびえている。まだ食欲もない。休んで環境に慣れる必要があるが、そのうち元気になるだろう」とAFPに語った。

 担当者によると、この施設は間もなく規模を拡大することになっている。また、プシェミシル中心部の大規模な難民受け入れ施設の隣にはペット支援窓口が設置され、毎日24時間対応している。

 担当者は「多くの飼い主が犬や猫と一緒に避難しているが、ペット用品は持っていない。取る物も取りあえず自宅を出たからだ。だから、ここの仕事が終わったら、難民受け入れ施設にペットフードを持っていっている」と語った。

 映像は10日撮影。(c)AFP/Jan FLEMR