【3月13日 AFP】ウクライナ政府は12日、ロシアが南部主要都市ヘルソン(Kherson)で、親ロシア派「人民共和国」を創設するための偽住民投票の実施を計画していると非難した。

 黒海(Black Sea)に近い人口29万人のヘルソンは3日、主要都市としては初めてロシア軍に制圧された。

 ウクライナのドミトロ・クレバ(Dmytro Kuleba)外相はツイッター(Twitter)で、ロシアがヘルソンに偽人民共和国を創設するため住民投票を実施しようとしていると指摘。「住民からの支持は皆無」で「完全なでっち上げになる」と非難した。

 住民投票が実施された場合、ロシアに厳しい制裁が科されなければならないとし、「ヘルソンは常にウクライナであり、これからもそうだ」と訴えた。

 さらにクレバ外相は、2014年にロシアがクリミア(Crimea)半島を併合した際にもロシア編入の是非を問う住民投票が実施されたことに触れ、ヘルソンでの計画は「2014年の戦略」をなぞったものだと述べた。

 ウクライナ議会のリュドミラ・デニソワ(Lyudmyla Denisova)人権委員はメッセージアプリのテレグラム(Telegram)で、ロシア軍がヘルソンの地元議会議員に電話をかけ、住民投票の実施に賛同するよう求めていると指摘した。(c)AFP