【3月12日 AFP】ロシア国営宇宙開発企業ロスコスモス(Roscosmos)のドミトリー・ロゴジン(Dmitry Rogozin)社長は12日、国際宇宙ステーション(ISS)に向かう同国の補給船の運用が西側諸国の制裁で阻害されれば、ISSが落下する恐れがあると警告し、制裁の解除を求めた。

【ビデオグラフィック】国際宇宙ステーション

 制裁の一部はロシアのウクライナ侵攻以前からのものだが、ロゴジン氏は、そうした制裁措置によって、ロシアのISS補給船の運用に支障が出る恐れがあり、その結果、ISSの軌道修正を担うロシア区画が影響を受け、500トン近いISSが海か地上に落下しかねないと述べている。

 さらに、「ロシア区画のおかげで、宇宙ごみの回避などを含め、ISSの軌道修正が(年平均11回)確実に実施されている」と主張。

 ISSの予想落下地点を表す地図を公開し、ロシアに落下する可能性は低いとする一方で、「しかし、他国の国民、特に『戦争の犬』に率いられた国民は、ロスコスモスに対する制裁の代償について考えるべきだ」として、制裁参加国を「常軌を逸している」と非難した。

 ロゴジン氏は先月もツイッター(Twitter)で、ISSが地上に落下すると主張し、西側諸国の制裁を非難していた。(c)AFP