【3月12日 AFP】中国で新型コロナウイルスの感染が再拡大している。11日には北東部の吉林(Jilin)省にある人口約900万人の長春(Changchun)で、ロックダウン(都市封鎖)命令が出された。全国の感染者数は、ここ2年で最多の水準に上っている。

 吉林省の省都で、主要工業都市の長春市は、住民に対し在宅勤務を命じるとともに、「生活必需品」の買い物も1人につき2日に1回までに制限した。集団検査も実施する予定。

 また上海市も、学校を閉鎖しオンライン授業に切り替えるよう通達を出した。

 中国でも感染力の強い変異株「オミクロン株」が検出されている。全国の1日の新規感染者数は、3週間前は100人未満だったが、今週には1000人を超えた。1000人を上回ったのは、2020年の流行初期以降では初めて。

 公式集計によると、11日には10余りの省で計1369人の感染が確認された。

 中国の著名な専門家は、他国にならい、中国もウイルスとの共存を目指すべきだと提言している。しかし、今回改めてロックダウンが講じられたことから、一人の感染も許さない「ゼロコロナ」方針が近く撤廃される可能性は依然低いとみられる。(c)AFP