【3月11日 AFP】パキスタン警察は10日、生後1週間の女児を銃で5回撃って殺害した疑いで、父親のシャフゼブ・カーン(Shahzeb Khan)容疑者を逮捕したと発表した。容疑者は第1子に男児を望んでいたとされる。

 事件は中部パンジャブ(Punjab)州ミアンワリ(Mianwali)で6日に発生。容疑者は現場から逃走し、捜索の末、9日に逮捕された。

 警察の担当者によると、被害届の提出者は「容疑者は事件の3、4日前から男の子がほしかったと不満を漏らし、激怒していた」と証言した。容疑者の妻も、生まれたのが女児だったことに容疑者が腹を立てていたことを認めているとされる。

 パキスタンでは1か月前にも、3人の女児を産み4人目を妊娠中の女性が、信仰治療師に男児が生まれるまじないと称して額にくぎを打ち込まれる事件が起きたばかり。女性は救急搬送されたものの命に別条はなく、4人目は女児と判明している。

 父権的文化が根強いパキスタンでは、娘よりも息子の方が親に経済的安定をもたらすと考えられており、少女や女性に対する暴力が横行している。(c)AFP