【3月10日 AFP】ロシアのウクライナ侵攻開始から14日目の9日、ロシア軍は首都キエフに向け進軍した。

 AFPの記者は、キエフ東郊の衛星都市ブロバルイ(Brovary)へ急速に近づくロシア軍部隊を目撃した。

 ブロバルイの北東約15キロにある町に住むウォロディミルさん(41)は、ロシア軍の戦車部隊が前日、数キロ離れた二つの村を占領したと説明。「彼らは人々を怖がらせて家にとどまらせるために発砲し、物資を盗み、ウクライナ軍が爆撃しないように地元住民に交じり居座っている」と話した。

 ロシアとウクライナは、6地域で9日朝から12時間にわたる停戦を実施し、戦火にさらされている都市から民間人を避難させるための「人道回廊」を追加設置することで合意。キエフの北西にあり、ロシア軍によりほぼ制圧されたイルピン(Irpin)やブチャ(Bucha)、ホストーメリ(Gostomel)にも初めて回廊が設置された。

 南部の港湾都市マリウポリ(Mariupol)への人道回廊設置も合意された。同市ではこれまで住民避難の試みが何度も失敗しており、多くの人々が4日から水や電力の供給を絶たれている。地元当局者によると、9日には同市の小児病院が空爆を受け、少なくとも17人の職員が負傷。他の地域でも戦闘が続いた。(c)AFP