【3月10日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は9日、同国に戦闘機を供与するというポーランドの申し出について、早急に結論を出すように西側諸国に求めた。ただドイツとカナダは、この提案について否定的な見方を示した。

 ゼレンスキー氏はメッセージアプリのテレグラム(Telegram)で配信した動画で、「いつ決めるのか? われわれは戦争中なのだ」と述べ、決断を急ぎ戦闘機を送るよう訴えた。

 欧米の同盟諸国は、ウクライナに対戦車ミサイルや対空ミサイルなどの兵器を供与しているが、戦闘機についてはロシアとの対立拡大を恐れて供与に踏み切っていない。

 ポーランドは、同国保有の旧ソ連製戦闘機「ミグ29(MiG29)」を独南西部ラムシュタイン(Ramstein)にある米空軍基地を経由してウクライナに輸送し、見返りに米国製戦闘機「F16」を受け取る案を提示。だが米国は8日、この提案を拒否していた。

 ドイツのオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相は9日、首都ベルリンでカナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相と開いた共同記者会見で、戦闘機供与に反対の姿勢を表明。トルドー氏も、戦争を「拡大・悪化」させる恐れがあると警告した。(c)AFP