チェルノブイリ原発、監視システムデータ送信停止 IAEA
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【3月9日 AFP】国際原子力機関(IAEA)は8日、ロシア軍が占拠したウクライナのチェルノブイリ(Chernobyl)原子力発電所に設置された監視システムからのデータ送信が途絶えたと明らかにした。IAEAは現場で勤務を続けている職員の健康状態にも懸念を示した。
ロシア軍は侵攻を開始した2月24日、チェルノブイリ原発を占拠した。
IAEAは「ウクライナ国内の他の施設の監視システムの状態を確認しており、近いうちに詳細を発表する」としている。
ウクライナの原子力規制当局は現在、チェルノブイリ原発とは電子メールでのみ連絡が取れている。
現場には200人以上の作業員や警備員が残っており、ロシア軍の占拠以来、13日連続で業務に当たっている。
IAEAはウクライナ当局の話として、作業員らの状況は「悪化」していると述べた。
チェルノブイリ原発では1986年、大規模事故が発生。数百人が死亡し、欧州にも放射能汚染物質が広がった。事故再発防止のため現在も常に管理が必要で、2000人以上が働いていた。
IAEAはロシアに対し、休養と規則正しいシフトは施設の安全維持に不可欠であるとし、作業員らに交代で働かせるよう求めている。(c)AFP