【3月6日 AFP】米クレジットカード大手のビザ(Visa)、マスターカード(Mastercard)両社は5日、ロシアでの決済事業を停止すると発表した。ウクライナ侵攻を受け、ロシア事業を停止する大手企業が相次いでいる。

 マスターカードは事業停止について「前例のない紛争と不透明な経済環境を考慮した」と説明した。

 ビザは「ロシア国内の顧客および提携先と連携して数日以内にビザのすべての業務を停止する」としている。

 ビザとマスターカードは先に、米国などがロシアに科した制裁に加わると表明していた。

 マスターカードは、ロシアの金融機関が発行したカードを自社の決済網から排除する方針。ビザも、ロシアで発行されたカードは同国外で使用できなくなると述べた。

 両社はロシア国外で発行されたカードについても今後、ロシアでは使えなくなるとしている。

 ホワイトハウス(White House)によると、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領はウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領との電話会談で、両社の決定を歓迎した。

 先月24日にロシアがウクライナに侵攻して以降、米国の半導体大手インテル(Intel)や民泊仲介大手エアビーアンドビー(Airbnb)、フランスのラグジュアリーグループLVMHやエルメス(Hermes)、シャネル(Chanel)などもロシアでの事業を停止している。

 大手オンライン決済サービスの米ペイパル(PayPal)も5日、ロシア事業を停止した。(c)AFP