【3月5日 AFP】中国政府は5日、全国人民代表大会(全人代)で2022年予算案に前年比7.1%増の約1兆4500億元(約26兆4000億円)の国防費を計上したと発表した。

 伸び率は昨年の6.8%から拡大し、国内総生産(GDP)成長率の政府目標5.5%を上回った。

 南シナ海(South China Sea)での人工島建設、インドとのヒマラヤ(Himalayan)国境での衝突、台湾への軍事的威嚇などにより、米国やインドなどとの軍事的緊張はこの1年で劇的に高まった。

 だが、李克強(Li Keqiang)首相は、台湾の「分離主義的な活動」や「外国の干渉」にいつも通りの警告をするにとどめた。

 中国の国防費は世界第2位だが、今年7000億ドル(約80兆円)以上を計上した第1位の米国に比べればはるかに少ない。だが軍事アナリストの多くは、中国の実際の軍事費は公表されている数字を大きく上回るとみている。(c)AFP