【3月5日 AFP】北京冬季パラリンピックが4日に開幕した。ロシアのウクライナ侵攻を受け、開幕直前にロシアとベラルーシの参加が禁止になる騒動があった中で、アスリートたちがスタジアムを行進した。

 選手村での緊張感の高まりや大会ボイコットを示唆する声、さらにはロシアとベラルーシの選手の中立での出場容認を主催者が11時間で一転させたことで、開幕前は混乱状態が発生していた。

 それでも中国の習近平(Xi Jinping)国家主席の宣言で大会は正式に開幕。スタジアムでは盛大な花火が打ち上げられ、世界の注目は再び競技に移った。

 国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドリュー・パーソンズ(Andrew Parsons)会長は力強いスピーチを行い、大会で平和と競技の素晴らしさが伝わることを願った。スピーチの最後には、マイクに向かって「ピース(平和)」と叫んだ。

 戦争で引き裂かれた母国での爆撃から辛うじて逃れ、苦しい旅路の末に北京に到着したウクライナ選手団は、笑顔を見せずに国家体育場(National Stadium)、通称「鳥の巣(Bird's Nest)」に入場した。

 競技は5日から始まり、650人を超える選手がアイスホッケー、スノーボード、バイアスロン、クロスカントリースキー、アルペンスキー、車いすカーリングの計6競技78種目で戦いを繰り広げる。(c)AFP/Lisa MARTIN