【3月6日 AFP】イラク政府は、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に破壊された古代都市ハトラ(Hatra)の代表的な彫刻3点を復元し、先月公開した。

 ハトラは、紀元1世紀から2世紀にかけてローマ帝国とパルティア帝国の交易拠点となっていて、広大な都市遺跡は国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage)に指定されている。ISは2015年、この遺跡をつるはしや銃で破壊し尽くす様子を撮影した動画を公開した。

 報道陣に公開されたのは、ローマの影響を受けた等身大の彫像や、大神殿の壁に刻まれた人の顔のレリーフなど。

 ハトラ遺跡があるニナワ(Nineveh)県の遺跡管理当局責任者によると、粉々にされた彫刻の破片を遺跡全体から捜し集め、見つからなかった部分は同じ種類の石で修復した。(c)AFP