【3月3日 AFP】ロシアの国営宇宙企業ロスコスモス(Roscosmos)は2日、欧州宇宙産業大手アリアンスペース(Arianespace)と英衛星通信会社のワンウェブ(OneWeb)に対し、ロシアのロケットで打ち上げが予定されている衛星について、軍事目的に使用しないよう法的拘束力を伴う保証を求めた。

 ロスコスモスはまた、「英国のロシアへの姿勢が敵対的」であることを理由に、英政府に対し、ワンウェブへの出資を引き揚げるよう要求した。

 ロシアは2月末、ウクライナに侵攻。これまでに子どもを含むウクライナ市民数百人が犠牲になったとされている。

 ロスコスモスは声明で「衛星を軍事目的に使用しない、また関連軍事機関に衛星サービスを提供しないとの点を、ワンウェブが完全な法的拘束力に基づいて保証することを求める」と述べた。

 ロスコスモスは、グリニッジ標準時(GMT)4日午後6時30分(日本時間5日午前3時30分)までに回答がない場合、5日に予定している、ワンウェブの通信衛星36基を搭載したソユーズ(Soyuz)ロケットの打ち上げを中止するとしている。

 ワンウェブは来年までに約650基の低軌道衛星の運用を開始し、商業インターネットサービスを提供する計画。アリアンスペースは約20年にわたってロシアと緊密に連携しており、2020年12月から22年末までの期間に、ソユーズロケット16機の打ち上げで協力する契約を締結している。(c)AFP