■「破局の崖っぷち」

 国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)ソマリア事務所のビクター・チニヤマ(Victor Chinyama)広報担当は、「栄養失調は危機的なレベルに達しています」とし、「今こそ行動が必要です」と語る。

「事態の悪化や飢餓宣言を待っていたら、手遅れになりかねません」と同氏は警告した。

 2017年には初期段階での人道支援でソマリアの飢饉(ききん)を防いだ。一方、国連(UN)によると、2011年には国際社会の対応の遅れで、26万人が餓死した。その半数は、6歳未満の子どもたちだった。

 国連は年間14億6000万ドル(約1685億円)のソマリア支援を要請しているが、現在までの拠出額は目標のわずか2.3%にしか達していない

 家畜の被害も深刻だ。国連食糧農業機関(FAO)によると、昨年10~12月にはケニアだけで140万頭の家畜が干ばつのために死んでいる。

 FAOで緊急事態対応を指揮するレイン・ポールセン(Rein Paulsen)氏は「私たちは今、間違いなく破局の崖っぷちに立たされています」と語り、「最悪のシナリオ」を避けるには、今年半ばまでにさらに規模の大きい緊急行動が必要だと続けた。

 映像は2月14日撮影。(c)AFP/Simon VALMARY