【3月4日 People’s Daily】中国文化観光省は、1月31日~2月6日の春節(旧正月、Lunar New Year)連休中、国内の観光客は前年同期比2%減の2億5100万人だったと発表。コロナ禍以前の2019年の春節連休と比べ73.9%にまで回復した。観光収入は前年同期比3.9%減の2891億9800万元(約5兆3000億円)で、2019年同期の56.3%だった。

 春節連休では、「近場でじっくり楽しむ」タイプの旅行が増加。ドライブやテーマパーク、スケート、スキーなどの短期旅行が目立った。統計によると、春節連休中、省内の旅行と省をまたいだ旅行の比率は78.3%と21.7%だった。旅行の個性化・多様化に対応し、民宿やキャンプ、レンタカーなどを含めた旅行プランが増えており、民宿予約プラットフォーム「途家(Tujia)」によると、春節連休中の民宿の予約件数は前年同期比56%増で、北京近郊では予約が難しいほど人気が集中した。

 北京冬季五輪の影響を受け、ウインターレジャーへの注目度は高まっている。中国大手旅行サイト「同程旅行(LY.com)」によると、春節期間中のウインターレジャー関連の予約件数は前年同期比68%増。屋外スケート場、スキー場、氷と雪のテーマパークが特に人気だ。

 北京市、遼寧省(Liaoning)、吉林省(Jilin)、浙江省(Zhejiang)、四川省(Sichuan)、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)などでは、スキー・スケート、温泉、文化レジャー、グルメ、ホテル業界が活況を呈している。河北省(Hebei)の灤平金山嶺スキー場、黒竜江省(Heilongjiang)のハルビン氷祭り、安徽省(Anhui)の天柱山スキー場など各地に人気スポットがある。湖北省(Hubei)の神農架(Shennongjia)林区や河南省(Henan)の雲台山景区などは、ウインタースポーツと美しい景色を楽しみ、民宿で年越しをする観光客が増えている。

 デジタル技術を生かし、自宅にいながら遠方の祭り、演劇などのライブ配信を楽しむ「クラウド観光」も浸透。コロナ禍において安全な形で「観光」できるとして、全国の観光地が力を入れている。(c)People’s Daily/AFPBB News