【3月1日 Xinhua News】中国電子商取引(EC)大手アリババグループがこのほど発表した2021年10~12月期決算によると、アリババ・エコシステムの21年12月末までの年間アクティブコンシューマー数は全世界で12億8千万人を上回り、同9月末から4300万人純増した。

 中国市場では2600万人純増の9億7900万人となり、会計年度末である3月末までに国内の年間アクティブコンシューマー数を10億人に引き上げるという目標は達成する見通しとなった。海外市場のコンシューマー数は初めて3億人を突破した。

 売上高は前年同期比10%増。一方、当期純利益が75%減、営業利益が34%減、調整後EBITA(利払い・税引き・償却前利益)が27%減と落ち込んだ。事業拡大のための投資がかさんだほか、ユーザー獲得に向けたコストの増加や出店企業への支援拡充などが響いた。

 事業別では、東南アジアのEC大手「ラザダ」、海外向けECサイト「全球速売通(アリエクスプレス)」、トルコのEC大手「トレンドヨル」、南アジアのEC大手「ダラズ」などの海外コマース事業が大きく伸び、年間アクティブコンシューマー数を初めて3億人の大台に乗せた。

 国内コマース事業では、ネット通販サイト「淘宝網(タオバオ)」の特価版アプリ「淘特」の受注数(支払い済み)が2倍となったほか、コミュニティー向けECプラットフォーム「淘菜菜(タオツァイツァイ)」の流通総額(GMV)が前期比で3割増加した。

 海外では、アリババ傘下で物流を手掛ける菜鳥網絡(ツァイニャオ・ネットワーク)の取扱個数が1日当たり平均500万個を上回ったほか、国内では、農村部の集配拠点数が前年同期の2倍以上に増えた。(c)Xinhua News/AFPBB News