【2月25日 AFP】テニス、ドバイ選手権(Dubai Duty Free Tennis Championships 2022)は24日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は4-6、6-7(4-7)で世界123位の予選勝者イリ・ベセリ(Jiri Vesely、チェコ)にまさかの敗北を喫し、歴代最長となる通算361週在位した世界ランキング1位から陥落することが決まった。

 今大会が今季初戦だったジョコビッチは、王座を死守するには準決勝進出以上が必要だったが、過去唯一の対戦でも敗れていたベセリに金星を献上した。

 これにより、28日発表の世界ランキングでロシアのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev)が世界1位になることが確定。ジョコビッチ、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)の「ビッグ4」以外の選手がトップに立つのは2004年以来で、ロシア人選手が世界ナンバーワンになるのはエフゲニー・カフェルニコフ(Yevgeny Kafelnikov)氏とマラト・サフィン(Marat Safin)氏に続いて史上3人目となる。

 ジョコビッチは試合後、「少し実戦が不足している。見てもらえば分かると思う。まだコートでの感覚を模索している段階だ」とコメント。新型コロナウイルスワクチンの接種状況をめぐって大会にコンスタントに出場できず、試合勘を取り戻せないことにも危機感を示した。

 ジョコビッチは来月にマスターズ1000(ATP Masters 1000)のBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2022)とマイアミ・オープン(Miami Open 2022)が行われる米国にも現在入国できない状況となっている。

 一方、自身2020年以来となる準決勝に駒を進めたベセリは次戦、第6シードのデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov、カナダ)に挑む。シャポバロフはリカルダス・ベランキス(Ricardas Berankis、リトアニア)を7-6(7-4)、6-3で下して勝ち上がった。

 その他の試合では、第2シードのアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev、ロシア)が2-6、6-3、6-1でマッケンジー・マクドナルド(MacKenzie McDonald、米国)を退け、3週連続の準決勝進出を果たした。次戦は第4シードのヤニック・シナー(Jannik Sinner、イタリア)を6-3、6-3で破った第5シードのホベルト・ホルカシュ(Hubert Hurkacz、ポーランド)と対戦する。(c)AFP/Reem ABULLEIL